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cuboro im Swiss Brand Museum 〜 cuboroを追ってベルンまで
2015年9月末のこと。
当店で取り扱っている商品にメルクリンという鉄道模型メーカーがあります。
このメルクリンが主催するお祭りがメルクリンの本拠地であるドイツのGoeppingenで2年に1回開催されているため、がりとんでは鉄道模型の勉強?とメーカーとの親睦??を理由に、毎回訪問するようにしています。
本物の蒸気機関車も数多くここに集まり、ミステリーツアーや釜焚き体験などいろいろ楽しい催しが3日間ありまして、もちろん模型の展示会や講演会もあり、国内外からたくさんの人たちが集まってくるのです。
いつもはこの3日間のみ滞在し慌ただしく日本に戻ってくるのですが、この年はどうしても覗いてみたいという欲が勝ってしまい、ついフラフラっとスイスへ行ってしまいました。
おもちゃ店視察やスイスの文化を感じつつ、ジュネーブ辺りまでこんな観光列車でゆっくり移動し・・・
とんぼ返りでルツェルンに宿泊。
スイスに来たもう一つの目的は、
今回の出張と偶然にも同じ期間で、
cuboroがベルンという街に新しく造られた博物館で展示をおこなっている、
という情報をいただいたので、どういう展示をされているのか非常に興味もあり
ぜひ観にいってみたい、というものでした。
出発は朝7時くらいだったのですが、あいにくの空模様ということも重なり薄暗がりの中・・・
ホテルからルツェルン駅まで徒歩で到着。
そうそう、スイスではこんなバスが走っています。
バスの屋根からにょきっと2本のポールが電線を掴んでますよね。
トロリーバスっていうのですが、いわゆる有線の電気自動車です。昔は日本でも主要都市部ではたくさん走っていたようですよ。
駅に到着すると・・・
ドイツでもスイスでもそうなのですが、ものすごく良い意味で
〈おせっかいな人〉がいます。
訊いてもないのに
「お前はどこに行くんだ?」
「ベルンです」
「待ってろ、う−−−ん・・・あったよ!これこれ。」
「俺たちはこれに乗るよ、じゃあね。」
乗る列車はわかっていたのですが本当に親切です。感謝感謝。
ということで、本日お世話になる列車はこちら。
Re460という電気機関車にIC客車という見事にお決まりのパターンですが、スイスの列車はどれもとてもお洒落さんです。
中も当然カッコいい。
一時間ほどで今日の目的地ベルンに到着。
ゆるーいスロープを降り駅の外へ。
真正面に大きなバスとトラムのターミナルがございます。
どれに乗ればよいのか調べていると、やっぱりここでも声をかけてくるおじいさんが。
「どこへ行くの?」
「スイスブランドミュージアムまで」
「?」
「そんなミュージアム知らないぞ」
そうなんです。
2015年に新しく作られたミュージアムの為、知っている人も少ないようで、おじいさんが近くの人数人に訊いてみたのですがどなたも知らないご様子。
こけら落としの記念行事が数カ月かけて行われており、今回のcuboro展もスイスを代表するブランドということによる期間限定の展示となっていたので知らなくても無理もないかと思いました。
「地図とか所在地は?」
所在地を見せると
「なんだBaerenParkの近くか、じゃあバスで行こう」
「BaerenPark?・・・行こう?」
行こうって何?
「行ったことないから私も一緒に行こう」
ということでした。
で、このおじいさんとバスに乗ること10分。目的地のBaerenPark・・・スイスブランドミュージアムのあるバス停に到着しました。
「BaerenParkはこっちだよ、見に行こう!」
なんと川沿いの土手というのか斜面が熊の公園となっているのです。
通常であればのしのし歩いているそうですが、この日はあいにくの雨。
雨の日は全く出てこないのだとか。
うーん残念。
で、スイスブランドミュージアムはというと・・・
これです。
左のかわいらしい箱のような建物がミュージアムです。
私は最初てっきりこの立派な橋の親柱かと思い、近くをおじいさんとウロウロしてしまいました。
早速中に入ると
どーんと床一面にcuboroのパーツが敷き詰められ
遊びたい放題、触りたい放題となっています。
「このおもちゃは面白い!」
と、おじいさんも大興奮!
満足していたようですが、用事があるとかで帰って行かれました。
開館と同時に入ったので最初は私たちだけでしたが、30分もしないうちに子供たちで一杯に。
素敵なおもちゃはやっぱり年齢に関係なく夢中になれるんですね。
この建物、外から見ると平屋建てのように見えるのですが、実は2階建て。
2階も覗いてみるとそこにはcuboroの歴史や製造過程が紹介されていました。
ケース右が粘土で作ったcuboroの原型。
このパーツから現在の木製のものに少しづつ変わっていき、ケース左が初めて製品化された紙箱入セットとなります。
(発売当初はcuboroという名称ではありませんでした)
これは私も初めて見ました。
銀色に光る円盤状の金属はcuboroの溝を彫る刃物と製造工程です。
加工業にとって刃物は命のようなもの。
どーんと公開するところなど太っ腹です。
続いてはここ数年人気の出てきたトリッキーウェイ発表前のデザインサンプルがたくさんありました。
いろいろ案を考えたんですね。
日本唯一のディストリビューターとして
Niki Tiki Co,Ltd
も紹介されていましたよ。
その他常設展示のスイスブランド物やデザインなど。
小さいミュージアムですが結局2時間ほど滞在しました。
ここに来るバスの中でおじいさんが
「帰る時は綺麗な街だから歩きでも楽しいよ」
と勧めてくれたので、歩いて駅に向かうことにしました。
駅からミュージアムまでは1本道だったのでわかりやすく、アーケードのように庇が伸びているので雨にもあたらず快適です。
しかしながらお洒落な街とそれに合ったお店です。
何度も立ち止まり、引き返し、寄り道のオンパレードでようやく駅に到着。
有意義な1日でした。
おまけ
スイスにはスターバックス列車というのがあるのです。
1編成しかないのでなかなか巡り合わないのですが、運よく出くわしたので嬉しくなってついパシャリ。
スイスの列車は全般的に広々としていて2階はサロン風。
更にトイレもすごいです。
今回ご紹介したcuboro製品はこちら